陰キャの極地 ショスタコーヴィッチの弦楽四重奏

私の一番好きな作曲家の一人です。ベートーベンの次くらいに好きです。理由はシンパシーという主観的な側面。そして、作品のクオリティや作曲技能という客観的な面でも最高に評価しています。

しかし、ショスタコーヴィッチでも交響曲は好きではありません。ソビエト政府の検閲などあったんでしょうが、伽藍堂で満たされない。それに対して、大きなホールで大人数を対象にしていなかった室内楽などは検閲が甘くショスタコーヴィッチが結構好きに作れたと言われていて、もう陰キャの極地の充足が味わえます。本当のところは分かりませんけど。

その中でも弦楽四重奏曲は最高です。主観的に見ても客観的に見ても、これほどの室内楽を残したのはベートーベンとバルトーク以外はいませんが、バルトークは作品数が少ないです。負けず劣らずのクオリティで、作品数も考えると、後はハイドンぐらいでしょう。

室内楽でもピアノが入っている曲は駄目です。ショスタコーヴィッチはピアノ協奏曲からピアノ・ソナタに至るまでピアノが入ると良くない。優秀なピアニストであったショスタコーヴィッチのピアニストとしての表現意欲が全面に出て、めっちゃ甘ちゃんな曲になります。作曲家として頭の中を五線譜に描き移した純粋な創作ではなくなるからだと思います。

どの弦楽四重奏が特に好きというわけはありませんが、一番マトモな演奏の動画が残っていたのがコレ。さすが、エマーソンは上手いですな。けど、中庸すぎるんです。

オールドスタイルだが、最高レベルの弦楽四重奏団。スタイルは先輩格のラ・サールに似る。

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ヴィオラの名曲 ショスタコーヴィッチ ヴィオラ・ソナタ

卓抜した作曲技法と知性を兼ね備えたショスタコーヴィッチが人生の最後に選んだ楽器がヴィオラ。ショスタコーヴィッチは体の状態から死期を悟っていたはずだ。そこで、選んだのが、この前も書いたように、ブツクサと独り言を言いながらキレてるような音の楽器です。

最晩年のショスタコの作品は弦楽四重奏曲の15番といい、「墓場の音楽」と揶揄される陰キャを通り越したもの。ただただ消えゆくような孤独の中で歌われる。

ショスタコの友人であり初演も多かった名指揮者のムラヴィンスキーは、音楽に関しては 厳格で、指揮の最中も眉一つ動かさない。その彼が、ショスタコの死後初演されたこの曲を聞きながら、コンサートホールでひと目も憚らず子供のように泣きじゃくったという。

「ソ連」生まれの歴史的な名演奏家のコンビでどうぞ。

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チェロの名曲 part2

チェロの名曲というとバッハの無伴奏の他、ドヴォルザークの協奏曲を上げる方も多いと思うが、それって「名曲100選」とかに載っている受け売りだけではないんだろうか。

ドヴォルザークなどは、やはりチェロの鈍重さから抜け出せずに、ヴァイオリン協奏曲のほうがよほど良い出来だが、こちらはソロ楽器として通用するのでハイドンから、ベートーベンやブラームスはもとより、20世紀のバルトークやショスタコーヴィッチに至るまで名曲目白押しでそれ程目立たない。

チェロ協奏曲の筆頭としては、チェロの深い低音を生かしたショスタコーヴィッチの2曲、とりわけ2番が素晴らしいと思う。もう陰キャの極楽であリましょう。この動画、チェロを全面に出さずオケと一体になって、オケの音の中で深い低音が沈潜する演奏になっている。録音の加減もあるのだろうが、それがまた素晴らしい。

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